日本建築積算協会 中国四国支部

愛媛の古建築を訪ねて

会員の皆様へ

 愛媛県部会の委員をさせていただいている花岡直樹です。私が所属している(公社)愛媛県建築士会「文化財・まちづくり委員会」は、愛媛県の古建築を、その前身である文化財調査委員会の時代から、33年間にわたって調査・研究してきました。会報「いしづち」にその都度発表し、多くの建築を文章や図・写真で県下の会員に見ていただいてきました。調査内容は宗教建築や古民家だけでなく、城郭建築や近代建築など多岐にわたるものです。委員会初代の河合委員長は資料に基づく綿密な調査と理論を、二代目の犬伏委員長は建物だけではなく、それを取り巻く人の物語や文化を、三代目の現委員長、花岡は読む人達すべてに分かりやすく古建築を伝えてくれています。活動記録は膨大で、編集委員会で何度も開催、約3年を費やしその集大成「愛媛の古建築を訪ねて」をやっと発行することができました。

 本書は4章からなる構成で全473ページとなっています。1章は「調査活動」で社寺・民家・その他の日本建築・近代洋風建築を、また、江戸後期あたりから愛媛県の社寺建築の彫刻に大きく影響を与えた「長州大工」とよばれる屋代島(周防大島)からの出稼ぎ大工の足跡調査が書かれています。2章では「研究」内容と、会報いしづちで古建築をわかりやすく解説した連載「故きをたずねて」も収録されています。3・4では調査記録だけでなく、民間の人々へ古建築の魅力を伝えるために行われてきた市民講座や、研修・見学会の報告など活動記録も収録されています。

 建築物の案内書ではありませんが、まとまった愛媛県の古建築の本は、公共機関以外からは出版されておりません。失われてゆく建物もある中、本書は愛媛の古建築の形を次の世代に伝える貴重な一冊になっていくでしょう。これほどの調査記録を残してくださった諸先輩方に非常に感謝していますし、とても誇りに思います。多くの人々に手に取ってほしい珠玉の一冊となっています。県外の方々もぜひご一読ください!

 申込書のついたチラシを添付しております。建築士会事務局(089-945-6100)または花岡(090-9455-5403)までお問い合わせください。何卒よろしくお願いいたします。

  発刊記念価格3,500円(税込)
  (平成31年3月25日までの期間限定)愛媛の古建築をたずねて申込用紙

愛媛県建築士会のホームページ(http://www.ehime-shikai.com/other/12057.html

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